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8月

2015

夏まつりの花火写真

ふるさと夏まつりの花火夏です! 祭りです! やっぱり何と言っても花火です。
静岡県では安倍川花火大会や熱海の花火大会が有名ですが、地元沼津、原・浮島でも花火があります。
今回は沼津の花火大会(二日間)をそれぞれ、香貫山頂上と狩野川沿いから、原・浮島ふるさと夏まつりは広報として撮影してきました。
最近はスマホや一眼で撮影して楽しむ方も増えてきているようです。
ここでは私自身の撮影方法などをまとめてみたいと思います。
撮影スタイルは人それぞれでしょうけれど、参考になるようでしたら幸いです。
まだまだ夏まつりはあちこちで開催されるので、是非チャレンジしてみてください。

撮影準備

先ずは撮影場所の決定です。7~8月の祭りの場合、「2015年 花火大会」などでググれば、花火大会の情報は沢山出てきます。
発数や開始、終了時間などを確認します。大体の打ち上げ場所も地図で確認できます。
最近では、スマホ用にARを用いた打ち上げ場所の確認方法もあり、アングルを含めて事前に検討可能となりました。
AR花火スコープ
花火の場合、難しいのが打ち上げ場所を探すことと撮影場所の決定です。特に高さについては以前では打ち上げ前の合図花火でしか確認できませんでしたが、ARで事前に位置がわかるとセッティングが楽です。便利になったものです・・・
(ところで、この昼に打ち上がる花火?の名称はなんでしょう?「空砲」「のろし」「火矢」「号砲花火」「合図花火」「「段雷(だんらい)」「万雷(ばんらい)」いろいろな呼び方をしているようです。)
※ボン・ボン・ボンと3つ打ち上がるのを三段雷と呼ぶようです。
花火の打ち上がる時間帯より前に三脚を設置して、画角に花火が収まるようにします。およその位置、角度とピントを合わせます。
さらにシャッターを押すための レリーズもあるといいでしょう。

撮影開始

撮影モードはマニュアルでセッティングが終わったら、ピントや手ブレ補正もマニュアルにしておきます。
暗くなり始めると当然、都度露光が変わりますので、仮のセットをして撮影をした結果を確認して調整を繰り返します。
ISOは100 撮影マニュアルモードで絞りはF11前後、シャッタースピードはバルブにして撮影対象(花火)により開いている時間を調整します。一度1.2.3とカウントして見て、露光の状態がアンダーかオーバーか見てみます。
スマホやオートモードで撮影すると白っぽくなってしまうのは、カメラが露光不足と判断して長めに開けてしまうので露光オーバーになってしまうためです。
赤い花火でも青い花火でも色がちゃんと映らない場合は、開けている時間を短く調整してみます。逆に暗っぽくて色が目立たない場合は少し開け気味にしてみましょう。
やなぎ、椰子系は色が黄色-白系なのであまり開けていても綺麗に映りません。どこまで開けてどういう形にするかを考えながらシャッターを切ります。
一番絵になりやすいのが大玉の菊やスターマインです。なかなか満足行くものは一発で撮れませんが、色と形が綺麗に映るようにどこでシャッターを切り始め、どこで閉じるかをその花火大会の間に調整しながら撮っていきます。
打ち上げ始めからいきなり大玉は上がりませんから、始まってすぐにサイズを合わせようとすると後半の大玉花火が映らなくなってしまいます。
すべてフレームに収める必要もありませんが、一番の花である大きな花火を収めたければ、ある程度の予測が必要となります。最悪、大きい画像で撮影しておけばトリミングも可能です。入りきらないものを戻すことはできませんが、あとからトリミングで対応できるのであればそれも割り切って考えましょう。

Gallery

原の花火
原の花火
原の花火
原の花火
沼津の花火
沼津の花火
安倍川花火大会
沼津の花火
沼津の花火
沼津の花火
沼津の花火
沼津の花火

次のステップでは

花火の撮影はポイントさえ覚えてしまえば難しいものではありません。打ち上がる花火を沢山撮って、そのうちの何枚かがベストなら良いと思います。
撮影場所も花火の場合は、毎年それほど大きく変わることはないでしょうから、反省点があればまた来年の改良点とすればいいでしょう。
撮影前に風向きなどもチェックしますが、風がなくて煙ってしまったり、急に風向きが変わったりという「運」の部分もあります。
昼間に確認したロケーションであっても、別の角度からのほうが構図が良かったなんてこともよくあることです。

構図に関しても「花火だけ撮るのか?」「花火と人をいれるのか?」「花火と町並み(夜景)をいれるのか?」など色々なパターンが考えられます。
初めての場所では「花火を撮るだけでいっぱい」かもしれませんが、撮ったあとの写真と周辺の夜景、人混みなどを見渡して、次はこっちから撮ろう!と考えるのもいいかもしれません。
大勢の人が撮影し、比較的簡単に取れる花火だからこそ、構図も大事な要素です。

撮影後は?

花火は打ち上がる物によって、明るさや色が違い、ベストな露光になっていないものも多いです。
カメラから取り込んだあとはなるべく大きな画面でブレがないか、露光があっているかを確認します。RAWデータで撮っている人もいますが、私はJPGデータで撮影していますので、簡単な露光調整しかしません。
若干アンダー気味でも調整をしてやることで鮮やかに変わってきます。逆に露光オーバーの写真はどうやっても元に戻りませんので、Exif情報を見ながら、その時の撮影条件をチェックします。
強く光るフラッシュ系の花火は思ったより早い時間で露光オーバーになってしまうのがわかると思います。
私の場合、ひと通り画像を確認したら、失敗した写真は削除しBESTな物を探します。割りと撮影初めの「夜景も、うっすら見えて煙も少ない時間帯」と、「終わり頃の大量に打ち上がるスターマインあたり」が写真的には良い場合が多いと思います。
コンテストに出すような写真は加工NGだと思いますので、そこから選ぶとよいでしょう。
自分で楽しむ場合にはフォトショップなどの画像ソフトで加工してやります。昔のフィルム撮影ではシャッターを切った状態で、タイミングを見ながらレンズに黒い袋をかぶせて多重露光をしましたが、現在では自分の好きな写真同士を組み合わせることができます。
フォトレタッチはNGだという方もいるかもしれませんが、これもひとつの花火写真の楽しみ方でしょう。

もう一つ大事なことは、カメラのメンテナンスです。
意外と花火の撮影後はレンズが汚れている場合がありますので、レンズクリーナー等で清掃してから保管するようにしましょう。カメラ本体も軽く汚れを拭き取るようにして、バッテリーも充電しておきましょう。

まだ伊東、熱海では花火大会もあるようです。一眼での花火撮影にチャレンジしてみてください。

次回は、月の撮影についても少し解説してみたいと思います。

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